ドラマストーリー解説・考察
SPEC(スペック)


ニノマエに追い詰められた当麻。しかしその瞬間かすかに笑った。
それを見たニノマエは驚き、そして体に違和感を感じる。

「これは…毒??」

みるみるうちにニノマエの顔色が変わっていく。毒によって侵されていく。
再び動き出した時間の中で当麻は言う。この雪に毒を仕込んだことを。
ニノマエが以前電流の罠に引っかかったことから、ニノマエが時間を止めているわけではないことは知っていた。
つまり、雪に毒を仕込むことで、加速したニノマエはその分毒が回るのが早くなるのである。
それを逆手にとって、捜査一課の馬場たちを使って雪に毒を仕込んでいたのである。

しかし当麻より先に雪に触れていた瀬文にも毒は回り、既に視力が奪われていた。そして当麻にも。
もがき苦しむニノマエに近づく当麻は、ニノマエの首に星型のアザがあることを見つける。

「これは…まさか…陽太??そんな…そんなことって…」

その瞬間、男の声が響き渡る。
「そんなことがあるんだよなー、世の中には!そう。ニノマエは君の弟だよ。」

そこには地居がいた。

「僕がニノマエの記憶を書き換えたのさ。7年前にね。7年前の飛行機事故の時に君の弟は時を止める能力に目覚めた。よっぽど両親を救いたかったんだろうね。そんな人類最高の能力も、本当の意味でコントロールしていたのはこの僕だ。そのときに僕が記憶を書き換えて、当麻が家族を皆殺しにしたことにしたんだよ。しかしそんなニノマエに君は頭脳で勝った。素晴らしいよ。はっはっは!」

「てめぇ…」

「ん〜?瀬文。見えてねぇんだろ??この凡人がよ!!」
と瀬文に暴行を加える。

崩れこむ当麻。「陽太…陽太…」
「ねぇちゃん…ねぇちゃん…」

「怒りや悲しみは人を不幸にする。きれいにしてあげるよ。」
地居はそう言うと、当麻の頭を両手で挟み、記憶を書き換えた。そして瀬文も。

そこへ馬場達が駆けつける。とっさに解放する演技をする地居。当麻たちは病院に運ばれた。

病院に運ばれた当麻達は、ニノマエが弟であること、地位が全ての元凶であったことを全て忘れていた。
ニノマエは重体で、生死の境をさまよっていた。

そんな時、瀬文のところへ美鈴が見舞いに来た。
「今度は私が毎日来ますから。」
そう言って瀬文に触れた美鈴。
「!??」
「これは…」

急いで当麻のところへ行き、問いただす美鈴。
「ニノマエは当麻さんの弟だったの??」
「何を言ってるの…?」
当麻の持ち物に触れ、聞いた。
「首のところに星型のアザがあった。同じものがニノマエにもあった。」
当麻は何かを思い出しかける。
「水飲みたい…」

美鈴は水を汲みに行った。しかしそこには地居がいた…。

戻ってきた地居。
「あれ?美鈴ちゃんは?
「あぁ、用事思い出したみたいで帰ったよ。」

「それよりさ、やっぱり俺達結婚しようぜ。だって、ニノマエがいなければ、とっくに結婚してただろ?」
「そうだっけ。」
「あぁ。」
「うーん、ちょっと考えさせて。」



第10話(前編)のストーリー
TOPへもどる     <<<第9話へ戻る     第10話(後編)へ進む>>>